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やっぱり紙とインキが好き♪ 修美社さん訪問記

田坂広志教授の名著「使える弁証法」(2005年12月第1刷)より引用します。

将来は、すべての書籍が「電子ブック」になり、すべての印刷・出版物が「電子メディア」になる。 その誤解です。
そうではない。現実には100年先においても、紙の書籍や出版物は残るでしょう。なぜなら、紙の書籍や出版物にはそれが存在する一つの「合理性」があるからです。

例えば、書物に使われる「繙く(ひもとく)」という言葉。

古典的価値をもった書物を手元に置き、紙の手触りを楽しみながら、その一枚一枚をめくり、読書を進めていく。そして、著者の声に深く耳を傾け、遠い彼方の著者と対話し、自己と内面を対話していく。

ときに、胸を打つ文章に線を引き、気づきを得たことを余白に書き込んでいく。そして、一冊の本を読み終えたとき、本の表紙を閉じ、しばし感慨にふける。
そうした「書物を繙く」という読書の在り方は、やはり「紙の書籍」が持つ素晴らしさです。他のものでは代替できないものです。

従って「電子ブック」がどれほど普及しても「紙の書籍」は決して無くならない。両社は、かならず、共存し、共生し、それぞれに棲み分けていくでしょう。
それは、生物世界の「進化」を見れば、明らかです

「使える弁証法」はサブタイトルが「ヘーゲルが分かればIT社会の未来が見える」で、一言でいうと「らせん的発展の法則」で未来を創造する本です。
かなり前に読んだ本ですが「繙く(ひもとく)」という言葉が、紙が書籍として存在する「合理性」を情緒的に表現していて「いいな♪」と思い印象に残っています。

選ばれ残っていくための「合理性」とは何なのか?

博善社の場合、前回記事で記載した「おもしろくて楽しい」がもたらすモノにある種の合理性を感じ追求していくことになりました。
まずは真似るべくその道の先輩「京都でおもしろ印刷やっています」修美術社さんにアポを入れたところ「オープンな会社なのでいいですよ♪」と三代目 山下昌毅さんの快諾。その言葉に甘えて3人で突撃訪問してきました。

熊のような人でした・・・。

どんな会社かっていうのは下記の動画や記事から読み取って頂けると思います。
「おもしろい」ってのは、街の人やアーティストさんとの面白い活動もそうですし、特色インキの使い方など技術的なものもありますし、紙や加工にまつわるものもありますし、おもしろい商品のオンライン販売など至るところに「おもしろさ」を感じる要素があります。スタッフのいで立ちからもそれがコンセプトと分かるぐらいの徹底ぶりでした。

●おもしろいのコンセプトをたどれる記事「京都におもしろい印刷会社あります」
http://kento-sanpo.com/078

●三代目 山下画伯 ZOOM対談「DESIGN WEEK KYOTO 」
https://youtu.be/KNUohR2TqhY

山下さんの言葉の中におそらく私と感じているものは違うのですが好きな言葉があります。「紙にインクがのって、しゅっ、しゅっと出てくるんですよ。それってすごいことですね。」

また、前職のお客様でライターから通信販売の会社で独立起業した社長さんがこう言っていました。「ライター時代の報酬はその記事に対して食えなかったけど、今は自分の書いた広告文が営業マンとなって全国に飛び立って何倍もの注文や反響と帰って来るのが分かる。」

長年勤めた印刷業界を一旦離れ、違ったものを吸収して掛け算したいとメーカーのマーチャンダイザーや通販会社で商品開発や種々の広告や販促に携わりました。
最後にプラスチック部品の営業を経て、再び印刷業界に戻ったのは、部品のような単色なものと違い、表現が詰まりデザインされた紙面が目の前で「しゅっ、しゅっ」と大量に複製されて1枚1枚の単価となって分かりやすくお金になるのがいいなと感じたからです。

企画・デザインは「モノづくり」なんですけど、
何倍ものリアルな「ものづくり」に落とし込むことが出来る。

販促に関すると、どちらかと言うと待ってカウンターを狙うWEBサイトと違い、得意技を限られた紙面に凝縮しリアルに攻撃を仕掛ける営業マンを飛び立たせるような感じ。

相手に対して何が効果的か分析しを戦略を考える。
色んな業界でセコンドのような仕事ができるのが飽きずに続けられておもしろい所です。

修美社さんではスタッフさんも紙やインキが好きでおもしろいという感覚を持たれているのが伝わります。上記で紹介した訪問動画の後半に承諾を得て「修美社の創業物語」を挿入させて頂きました。
なんとこれ山下さんの知らない所でスタッフさんが勝手に制作しYouTubeチャンネルにアップしていたものなのです。オンライン発売されているオリジナル製品にしろスタッフから自発的に「おもしろいもの」が生まれてくるのが素晴らしいです♪

「斜陽産業」「仕事が薄い」ってのは製造業的な感覚なのかも知れません。「できること」「やりたいこと」「試したいこと」が尽きない感覚がこのラボにはある感じです。
今までやって来たことの枠を超えて、勉強してスキルを身につけなければ大倒産時代、大失業時代に生き残りが出来ないのが本当のところ。

転職したどんな業界もそれぞれ課題があり、どんな仕事も安定や明るい未来と言い切れない課題がありました。修美社さんを見習って好きなこと、得意なことで「おもしろい」「楽しい」と思えることを追求していくことが世の中にも貢献できる一番いいことだと思います。

企画営業推進部 小林




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